高麗人参の保存方法

 漢方薬の王様と呼ばれる高麗人参には多くの栄養成分が含まれていて、肉体疲労の回復や生活習慣病の予防などに加えて精神的な病にも効果のあることが知られています。
 サプリメントで摂取する場合は別として、生の高麗人参から調理をする場合の保存方法について考えてみました。

 高麗人参はその加工方法によって、水参(すいさん)、白山(はくさん)、紅参(べにさん)の3種類に分類されます。

 水参というのは、畑から収穫したままの状態のものです。
 白参は4年から5年くらいかけて栽培した水参の皮をむいて天日で乾燥させるか、60℃以下で熱風乾燥させたもので、紅参は6年根の水参を厳選したうえで、皮をむかずにそのまま煮るか、蒸してから乾燥させたものです。
 この蒸して乾燥させる工程で紅色になるため紅参と呼ばれるのです。

 水参は畑から収穫したままの状態なので、水分が70%以上になっておりカビが生えやすいため、新聞紙などに包んで冷蔵庫で保存しておきましょう。
 食品保存用のビニール袋に入れて密封した状態で冷凍しておくと10日間ほどは保存できます。
 いずれにしても、本当の生の状態ですので、水分量が多く有効成分が分解されやすく長期保存は困難ですので、冷蔵庫から取り出した水参の高麗人参は早く加工するようにしましょう。

 白参の場合は水分が14%以下となるように乾燥させてありますので、湿気のないところでなら1年間ほどは保存できます。
 また、真空包装にすることで3年程度は保存できます。

 紅参もその水分量は14%以下となっていますが、蒸す過程で有効成分であるサポニンの含有量が増えており、また長期保存が可能となっています。
 真空包装された紅参なら10年以上保存することが可能です。
 また、紅参は粉末にして保存する場合もあります。

 次に加工された商品についても見ていきましょう。
 濃縮液状のものは冷蔵庫での保管が必要です。

 未開封でしたら3年程度は保存できますが、開封された場合はその商品に示される賞味期限を確認して、それを守るようにしましょう。
 また、顆粒状のものや玉状のものについては、開封後は冷暗所に保存することがお薦めです。

 生の高麗人参や加工された商品について保存期限や賞味期限を見てきました。
 通常に摂取する目的で購入されたものでしたら、このような保存期限を待たずに摂取されることになると思いますが、保管を目的に購入された場合には後で確認した時にその保存年数がわかりやすいように、購入された日付を記入しておき、保存方法や期間に注意して適切な効果を得るようにしましょう。