高麗人参は胃腸に効く?

漢方薬の王様と呼ばれる高麗人参には多くの栄養成分が含まれています。 その主な効果は活性酸素を減らして細胞の老化を防ぐ抗酸化作用や、血液をサラサラにすることで肌の代謝をあげる効果などがあります。

そのような効果の中には内臓機能の働きを正常化するというものもあるのです。 ここではストレス耐性の弱い胃腸にも高麗人参の効果があるのかどうかについて考えてみました。

胃腸という臓器は食べ物を消化して栄養分を吸収し、老廃物の排出を促進していくための極めて大切な器官です。 食べたものは食道を通って胃に運ばれ、胃の中では胃酸で食べ物を溶かして殺菌したあと消化して小腸へ送り、腸では栄養分を吸収し、吸収した残りの老廃物の排出を促進する働きをしています。

胃はストレスや刺激に弱く、ストレスが続くと自律神経のひとつである交感神経の働きが優位になってきます。 交感神経が優位になると胃腸の働きを抑えます。 またこの時には胃酸が過剰に分泌されて胃の粘膜が傷つけられてしまうのです。

腸は第二の脳とも呼ばれており、胃と同じようにストレスに弱い臓器です。 腸も交感神経の働きが優位になると腸の働きが抑制されるため、腸内環境が悪くなり、腸内環境が悪くなると悪玉菌が活発になって、より腸内環境を悪くするといった悪循環が生まれます。

人はストレスを受けるとコルチゾールというストレスホルモンが分泌されてストレスを抑えようとします。 高麗人参に含まれるジンセノサイドと呼ばれるサポニンの一種はこのコルチゾールの分泌を抑えるのです。

コルチゾールがストレスを抑制するものならその分泌を抑制してしまうとストレスが抑えられないのではないか?と思われるかも知れませんが、このコルチゾールが過剰に分泌されることで脳にも影響を与え、自律神経を構成する交感神経や副交感神経のバランスを崩してしまうことになるのです。

このように高麗人参は多量に分泌されたストレスホルモンのコルチゾールの量を抑制することによって自律神経のバランスを整えることでストレスの影響を緩和することができるのです。

胃腸の調子が悪いと気分がすぐれません。 不快感があるとストレスもまた増大します。

自律神経のバランスが崩れると胃腸だけではなく身体全体の調子が悪くなってしまいます。 するとまたストレスが増大すると言った悪循環に陥るのです。

そのような傾向の強い方にはぜひ生活習慣の見直しとともに、高麗人参によるストレス緩和効果でストレスの少ない生活を送りましょう。