高麗人参の代用になるものってある?

高麗人参はその効能の範囲の広さや効果の大きさから漢方薬の王様と称されています。 高麗人参に含まれる多くの種類のジンセノサイドというサポニンが幅広い効能のもととなっています。

その効能は肉体的なものにとどまらず、精神的な面でも発揮されています。 このように幅広い効能がある高麗人参ですが、継続して服用しないとその効能を享受することができません。

しかし、価格の高いことが継続して服用することの妨げとなっていることも事実です。 そこで、高麗人参の代用品がないか探してみました。

高麗人参と同じウコギ科の植物として田七人参というものがあります。 これは別名中国人参と称されています。

田七人参の効能としては、身体の免疫力を高めて細胞の老化原因である活性酸素の発生を抑え、血流を改善する効果があります。 これ以外にも肩こりや肥満、胃潰瘍に高血圧、そしてストレスに対する鎮静作用、更年期障害の症状緩和、狭心症の予防や心筋梗塞の治療に有効で、高麗人参にひけをとらず、効果、効能は豊富です。

次に西洋人参です。 西洋人参は滋養強壮の効果がありますが、高麗人参と比べると少し作用が穏やかです。

発熱を抑え身体に潤いを与える効果があり、毎日感じている疲れやだるさを解消する成分が入っています。 また、夏バテ防止にも効果があり、毎日下痢や膨満感で悩んでいる胃腸の弱い人にもそれを改善する効果を持ち合わせています。

またシベリア人参というものもあります。 これは低血圧ばかりではなく高血圧や動脈硬化、それに心臓病などの予防などに効果があります。 更年期障害の改善や性機能の回復、糖尿病の症状改善など、高麗人参と相通ずる効果や効能があります。

エゾウコギは旧ソ連で研究されて、耐久力や抵抗力を増して疲労回復や作業効率の向上に効果があります。 高麗人参にはない栄養素が含まれていてその効果は6倍強とも言われています。

自律神経をと整え、精神を安定させ、鎮静効果があることも確認されています。 このような特徴から特にアスリートでパフォーマンスを高めたい方や、宇宙飛行士など体力の消耗が激しい中で集中力を維持しなければならない場面が多い人に愛用されています。

最近ではゴボウが見直されています。 もともとそれほど栄養価は高くないと思われていましたが、食物繊維やポリフェノールを豊富に含んでおり、若返り効果やデトックス効果が期待できることがわかってきました。 その摂取方法もゴボウサラダやフリッターやスナック菓子、そしてゴボウ茶など様々な方法が考案されており、あなたのライフスタイルに合わせた摂取方法が選べます。

ゴボウの皮にも高麗人参と同じようなサポニンが含まれています。 そのサポニンが多く含まれているのは皮です。 このことから、きんぴらでも皮をむきすぎないように、たわしなどで簡単にこするだけにとどめておきましょう。

高麗人参に含まれるサポニンの種類は30種類以上あります。 そんな高麗人参にとって代わるのは難しいかも知れません。

しかし、漢方薬には多くの種類がありますので、個別の症状と個人毎の体のコンディションを考えて組み合わせるなど、工夫する余地はあります。 その選定に際しては独断で選ぶのではなく、専門家の意見を聞きながら、場合によっては漢方医の方に処方していただくなどしてあなたの状態に適したものを選びましょう。